実行プランの読み方をまとめてみる - その7 ( ブロッキングしないオペレーター ( Non-Blocking Operator ) とブロッキングオペレータ ( Blocking Operator ) について説明してみる ) - - 都内で働くSEの技術的なひとりごと / Technical soliloquy of System Engineer working in Tokyo

　正月休みも終わりました。年末年始の暴飲暴食のため胃腸がボロボロです。お粥を食べたい気分です。

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　そして、終いには腰もやってしまうという始末....正月でかなり気分もだらけてしまったので、気合を入れるため早速記事を書きたいと思います。今回は、ブロッキングオペレータ ( Blocking Operator ) とブロッキングしないオペレーター ( Non-Blocking Operator ) について説明します。(各種オペレータを説明する上で、必要かなーと思ったので。あと、チューニングする上でも知っておいたほうがよいです。)
　
　昨年度末に下記の二つ記事を投稿しました。
ryuchan.hatenablog.com
ryuchan.hatenablog.com

　結論から言うと、Stream Aggregate がブロッキングしないオペレーター ( Non-Blocking Operator ) で、Hash Aggregate がブロッキングオペレータ ( Blocking Operator )です。
　
　Stream Aggregate は集計に使用するキーが並べかえられているのが前提のオペレータ処理です。Stream Aggregate は下図のように処理されます。少ない単位で処理ができ、次のオペレータに処理を行うことができるので、リソースの使用効率が非常にいいオペレータです。
f:id:koogucc11:20160104154223p:plain
※実行プランの Stream Aggregate オペレーターのアイコンがまさに処理内容を表現してますね。
f:id:koogucc11:20160104171557p:plain

　Hash Aggregate は集計に使用するキーが並べかえられていない場合のオペレータ処理です。Hash Aggregate は下図のように処理されます。一度対象データすべて抱える必要があり、且つ集計がすべて完了するまでは次のオペレータの処理ができません。
f:id:koogucc11:20160104154316p:plain
　
　参考までですが、下記のように Hash Aggregate が発生しているクエリに OPTION句を足すことで Stream Aggregate に変更することができます。ブロッキングオペレータの Sort オペレータが発生しているので、パフォーマンスチューニングとしては、あまり意味がないかもしれません。

SELECT
    ModifiedDate,
    COUNT(ModifiedDate)
FROM
    Sales.SalesOrderHeader
GROUP BY
    ModifiedDate
OPTION (ORDER GROUP);

f:id:koogucc11:20160104155753p:plain

　ORDER GROUP を指定すると、Hash Aggregate が発生させる workfile 処理がなくなります。どちらが効率的なのでしょうか？OPTION (ORDER GROUP) を指定しない場合、workfile と worktable を二つ必要とするので、OPTION (ORDER GROUP) を指定したほうが効率的な気もしますが....(時間があるときにでも、検証してみよう)